父は早稲田大学生をお得意さんに古書店を開いていて、空襲が激しくなってきた頃、かなりの古書を信州の実家に疎開しておきました。戦後の信州生活では、地元の小学校図書館に勝るとも劣らないほどの、たくさんの本があり、なかでも、小学校になかった「百科事典全巻」があったことが、子ども心にも自慢でした。そのたくさんの蔵書のなかに「子どもの天文学」という本があり、それを参考にたくさんの星座を覚えたように記憶しています。信州の空はほんとうに綺麗でした。中でも一番好きだったのが「オリオン座」でした。オリオンの三つ星は大小二つあって、小さい方の三つ星もはっきり見えました。天の川は本当にたくさんの星が集まっているのを実感できました。いつもお腹をすかせていたあの頃、それでも寒い寒い信州の冬の夜(一番冷え込んだ夜は,マイナス二十度にもなりました)、の星空は美しく、寒さを忘れて眺めました。それ以来85歳婆さんになっても、朝から夜まで空を眺めるのが好き。快晴の空の青さも常に姿を変える雲の様子も、夜空の月や星もほんとうに「飽かず眺める」私です。幸い、今住んでいるところは、川と森が近く、東京とは思えないほど、見事な夜空が見られます。ここまでは、今日の写真の前置きだったのに、前置きがあまりに長くなってしまいました。主役の写真が最後に。
