2021年2月27日土曜日

11. 反東京オリンピック宣言

 


反東京オリンピック宣言

小笠原博毅・山本敦久 編

2016年8月30日 航思社 初版第1刷発行 

定価2200円+税

* 本の帯の言葉

開催を返上・中止せよ!!!

「アンダーコントロール」などという安倍首相による世界に向けた虚偽発言、裏金不正疑惑、抵抗するアスリートの排除、野宿者排除、人権蹂躙、だるま式に膨れ上がる開催費用/まやかしの経済効果、環境汚染、置き去りにされる福島復興・原発政策...。様々なな問題が山積・噴出しているにもかかわらず、なぜ東京でオリンピックを開かねばならないのか?

政府・東京都・広告業界、これらと一体と化したマスメディアが、そうした問題に目を耳を口を閉ざして歓迎ムードを醸成、反対の声を抑圧するなか、2020東京オリンピック開催に対して、ズポーツ、科学、思想、哲学、社会学などの研究者・活動家16人による根元的な異議申し立て。

* 発売と同時くらいに行きつけの書店で買った。去年開催の予定が1年延期され、今年8月に何が何でもやるということらしいが、本当にどうかしている。私は、オリンピックはもう今後永遠にやめたほうがいいとさえ思っているが、それはともかく、この本に挟んである当時の新聞切り抜きを見ながら、今年8月の開催は絶対止めるべきと思った。その幾つかを紹介する。新聞記事は見出しのみ、本文は省略。

* 2017年7月4日 東京新聞夕刊

「五輪を理由に世の中が変わることについて」

    小笠原博毅・神戸大院教授に聞く

「欺瞞感じても観念する風潮」  「語られぬ負の部位分」

記事の最後は、次のように締めくくられている。「平野啓一郎さん、久米宏さんら、多くはないが東京五輪反対を公言する文化人はいる。ドナルドキーンさんは6月11日の本紙で「『復興五輪』と銘打ちながら、東日本震災や原発事故の被災地の復興とは無関係だ」と批判した。

* 2018年1月20日 東京新聞朝刊 こちら特報部

「東京開催に反対宣言」

「五輪がスポーツをダメにする?」

「創造性置き去り 喜び奪う『勝利至上』」

ラグビー元日本代表 平尾剛さん

* 2018年1月27日 毎日新聞朝刊 

 武田砂鉄の <気になるこの人> 

       ゲスト 小笠原 博毅さん 神戸大教授

 「被災地に強くある『復興五輪』への反発」

「IOCへの招致委贈賄 なぜ問い詰めないのか」

* 2018年8月2日 東京新聞夕刊

五輪の経済効果は幻」鈴木直文・一橋大教授に聞く

 税支出多いだけ/かき消される批判

*本に挟んであった20年開催批判だけでもこれだけある。まして今年21年夏に開催できると思うほうがどうかしている。