2021年2月25日木曜日

9. 魂の値段

シクラメン

毎年暮れにシクラメンの鉢を求めて冬じゅう楽しみ、花が終わった頃、球根を庭の隅に埋めておいた。夏の間、葉が元気よく茂っていたが、やがて、いつとはなく見えなくなることが多かった。今年は、最近まで緑の葉が元気だったなと思っていたら、なんと、今朝、花が一つ咲いていた。よく見ると根元につぼみが二つほど見える。これも花になるのかしらと思いつつ、今朝の一輪を写真に。



*ところで、ブログを始めてから今日で9日。
毎日はしんどいな、いつまで続くかなと思っていたが、「言いたいこと 言わねばならぬこと」は、次から次へと出てきて材料には事欠かない。しかし、日ごとに目が悪くなって、昨夜などメガネの上から大きな天眼鏡を使う始末。朝、目の疲れがそれほどでもない時に始めればいいのに、日記はその日が終わらないと書けないなとも思って、ついつい夕方からパソコンに向かう。
 きょうは、まだお昼過ぎたばかり。これから書くことは、もう新鮮味のないネタだけれど、私のブログには書いてないので、夕方にならないうちに書くことにした。タイトルをご覧になって何のことかと思われましたか?ああ、あのことかと思った方もあるかしら。「魂」とは大げさなとも思われるかも。で、まずの意味を。自信がなかったので辞書を引きました。
 手元にあるのは平凡社刊 白川静著「字通」普及版〜2014年3月19日初版第一刷。その726ページ「魂」が載っていて、「訓義」に①たましい②こころと書いてありました。
 今日のタイトルの「魂」「こころ」の意味で使いました。「こころ」人間性、倫理観、などなど、こころには、いろいろな意味を持たせることができる。そう思って使いました。
 さて、その「魂」の持ち主はどなたかな。そうあの方、たった7万円余りで「魂(こころ)」を売ってしまったあの方です。
 
 その情けない行為が私たちの知るところとなり「深く反省します」と、『反省』という言葉が「あなたには使ってほしくない!」と怒るような軽いノリでおっしゃった、あの方。私がそれを知ってまず思ったのは、むかし(いつのことだか忘れたけれど)「反省だけなら猿でもできる」というテレビコマーシャルがあったこと。ほんと、最近の政治家から「反省」という言葉を軽いノリで言うのを何回聞いたことか。「反省」というが、何を反省しているのか、反省してそのあとどのような行動をするのか、その肝心なことが明らかにされない。「反省」を口にするとき、自分の行為が実は自分の魂を売ったことになる、政治家としての魂、一人の人間としての魂を売り渡したことになるということに気づいているのかどうか。
 
 男社会が批判され、女性蔑視が問題になり、本質の議論をせずに、じゃあ女ならいいんだろみたいな薄っぺらな話になって、なんとか会長だの、なんとか大臣だのに女性を据えれば、事足れりというような、話にも何にもならない後始末の結果がこれだ。7万円余りの彼女の場合は、女性初の首相秘書官として脚光を浴びてきたらしいが、女性初の要職に就いた結果がこれだ。つまりは、女でも男でもダメな人はダメということだ。
 
 経団連副会長に女性を起用。これも初だそうだが、世の中がうるさいから、この際女性を据えておこうみたいなその場限りのことでは、女性差別はなくならないでしょうね。
 
 話がずれてきちゃったが、要するに7万円余りで、大切な魂を売ってしまった彼女の魂のお値段はずいぶんとお安いのですね、ということ。たとえ億万のカネを積まれても、自分の魂は売らないというのが、本当の人間らしさ、人間のあるべき姿じゃないかな。