* 昨日の「一寸先は闇」〜せっちゃん便り〜 で、「若者よ」を載せ、作詞ぬやまひろしと書いた。間違いではないが、正しくは、昭和24年(1949年)11月25日印刷、昭和25年(1950年)1月5日3版発行 発行所「世界文化社」と、奥付にある「詩集 編笠」102ページに載っている詩に、関 忠亮 が曲をつけたもの。詩集に載っているタイトルは「若者に」。
若者に
若者よ、からだを鍛えておけ美しいこころが逞しいからだに
からくもささへられる日がいつかは来る
その日のために、若者よ
からだを鍛えておけ
*左の詩集は亡夫の蔵書、71年前のもの。
* 作者、ぬやまひろしはペンネーム、本名は西沢隆二
西沢隆二
西沢 隆二(にしざわ たかじ、1903年11月18日 - 1976年9月18日)は、日本の詩人・社会運動家、元日本共産党員。詩人としての筆名はぬやま・ひろし。エスペラントでの表記はNUJAMA HIROŜI。筆名の由来は、「のやまひろし」をエスペラントで表記したとき、「のやま」が「ぬやま」と聞こえることに由来している。日本共産党の幹部だったが、1966年に除名された。(以下略〜詳しくは『ウィキペディア(Wikipedia)』をご覧ください〜プロテアナオコ)
* この詩の2行目、3行目には深い意味が込められています。なぜなら、この詩は、1934年に、彼が治安維持法で逮捕され投獄されたその獄中で書かれたものだからです。彼は、転向せず、1945年GHQ指令によって出獄した。
獄中で
若者よ、からだを鍛えておけ
美しいこころが逞しいからだに
からくもささへられる日がいつかは来る
と歌った詩人の心を思うと、胸が痛むと同時に、彼の精神の強靱さに畏敬の念を抱く。