2021年11月28日日曜日

NO.348 東京新聞28日(月)朝刊29面 奥野斐記者署名記事

東京新聞
11月28日(日)朝刊29面
(社会面)の驚愕記事

昔といっても28年前まで、小学校教員んだった私だが、教師によるいじめや虐待は稀にではあるがあったが、親の「教育虐待」という話は聞かなかった。  
この記事は東京新聞奥野斐記者の署名記事だが、東京と同時に購読している毎日新聞には載っていない。

それにしてもひどい話だ。最近、親が我が子を様々な形で虐待する事件が多すぎる。

 日本語には「子宝(こだから)」という言葉がある。広辞苑第七版には「子宝」大事な宝である子。子を愛し貴んでいう語」とあり、むかしから「子宝に恵まれる」という言い方もある。
 親が我が子を虐待、しかも「良い学校に入れたい」「成績を上げたい」などという理由で、我が子を虐待するなど、いったいどういう親なのかと思ってしまう。
 不妊治療に大金をかけたり、出生前診断で、胎児にダウン症などが見つかった場合に中絶するなど、人間はすでに神の領域に踏み込み、そして生まれてきた我が子に「教育虐待」をする。人間は、すでに人間らしさをなくしているのか。「子宝」という語は死語なのか。
 
銀(しろがね)も金(くがね)も玉(たま)もなにせむにまされる宝(たから)子(こ)に如(し)かめやも(万葉集巻五・八◯三)山上憶良〜岩波新書 斎藤茂吉著 万葉秀歌上巻182ページより〜
今から1300年以上も昔の人が詠んだ歌。「子宝」の言葉とともにこの歌を読むとき、現代人の情けなさ、哀れさを思う。

*奥野斐記者は、いつもとてもいい記事を書いている。こういう記者が新聞社の中枢にいたら、自公政権に忖度するような新聞にはならないだろうと思う。東京新聞は私の愛する「桐生悠々」につながる新聞社だ。頑張ってもらいたい。奥野記者にエールを送ります!

* 余談になりますが、私の父は歌人で私たち子ども(6人きょうだい)は、小さい頃から万葉集に馴染んできました。この山上憶良の歌は、父からよく聞かされ意味も教えられ、父母は私たち子どもを大事に育ててくれました。今でも父母をありがたく思っています。