2021年3月13日土曜日

28.東京新聞13日(土)21面「あの人に迫る」

 小泉純一郎元首相登場、聞き手は望月衣塑子記者

<かつて原発政策を推し進めた政権のトップだった小泉純一郎元首相(79)は、東京電力福島第一原発事故を機に「原発ゼロ」への転換を訴える。一方、菅義偉首相は成長戦略の柱として「経済と環境の好循環」掲げ、「安全最優先で原子力政策を進める」と原発の新規増設を示唆し、資源エネルギー庁は国の基幹電源として原発を2030年までに20〜22%にする方針だ。なぜ原発ゼロに向かえないのか。小泉氏に思いを聞いた。>

 記事は21面の半分以上にわたる分量なので、記事の一部を抜き書きします。インタビューの詳細は是非新聞をお読みくださいね。そこで語られたことの中で、「あなたに伝えたい」とされたのは、次の言葉。

「大事なのは過去に築いたものを守ることでなく時代の変化に応じて未来を築くこと。そのためには諦めることも必要だ。」この言葉は、以下の流れの中で語られた。

 インタビュウの最後の質問「原発ゼロを進められる政治家はいるか」との問いに答える中で、次のように語った。

「信なくば立たず」だ。国民に信用されなければ政治は成り立たない。志がある人間がトップに立ち、民衆の信頼を得られれば、必ず実行できるはずだ。電力会社や経産省が原発にこだわるのは、戦前、陸軍が満州(中国東北部)にこだわっていたのと似ている。連合軍は日本に満州撤退を求めたが、日本にとって満州国は、関東軍が占領して以来、多くの犠牲を払いながら守ってきた生命線。陸軍は撤退しないと固執し、内閣が押し切られ「必ず敗れる」とされた戦争に突入し、負けた。大事なのは過去に築いたものを守ることでなく時代の変化に応じて未来を築くこと。そのためには諦めることも必要だ。

 日本国民の幸福を追求する総理は、目先の損得勘定に振り回されてはいけない。百年、二百年後の国の繁栄を見定め「いま何をすべきか」を判断するのが総理たる者の役目。国の統治者として誰よりも国を愛さなければいけない。人間として何を守るかを考えて、こう宣言してほしい。「国土と国民を守るため原発の即時ゼロを決断する。自然エネルギー100%の社会に向けて一歩を踏み出す」

* 小泉さんずいぶん変わったんですね。願わくば、現内閣で原発ゼロ宣言をするように環境大臣を務める進次郎さんに働きかけてほしいと思います。(ブログ筆者より)