2021年3月11日木曜日

25. 10年前の石原発言を忘れない

* きょう、3月11日東日本大震災から10年目ということで、メディアは様々なことを伝えているが、あのとき私が一番怒ったのは石原慎太郎都知事の「天罰・我欲」発言だった。当時の日記を読み返したら、3月14日の項に、大文字で「石原の天罰発言!「原発炉心溶けている!」との記述がある。当時の朝日新聞デジタルを以下に。

 朝日新聞DIGITAL

「大震災は天罰」

「津波で我欲洗い落とせ」

   石原都知事

2011年3月14日19時34分

 石原慎太郎・東京都知事は14日、東日本大震災に関して、「日本人のアイデ

ンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必

要がある。やっぱり天罰だと思う」と述べた。都内で報道陣に、大震災へ

国民の対応について感想を問われて答えた。

 発言の中で石原知事は「アメリカのアイデンティティーは自由。フランス

は自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。我欲だよ。物欲、金銭欲」

と指摘した上で、「我欲に縛られて政治もポピュリズムでやっている。それ

を(津波で)一気に押し流す必要がある。積年たまった日本人の心のあかを」

と話した。一方で「被災者の方々はかわいそうですよ」とも述べた。

 2011年3月15日12:41の 日本経済新聞サイトによると

14日の発言について、「言葉が足らずに被災者の皆様、

国民、都民を深く傷つけたことをおわびし、発言を撤回する」と述べた。

             *

今でも、日常茶飯事といっていいほど、政治家や官僚や権力者と言われる

人物の発言が批判されるごとに謝罪したり撤回したりされるが、最初に口か

ら出た言葉こそ、その人物の本音なのだ。批判されてから撤回や謝罪などし

ても、「覆水盆に返らず」だ。謝罪や撤回をした口の下で本音は(うるさい

から、謝っておきゃいいんだろ。そのうち忘れるだろう)じゃないのか。

メディアや私たち国民は決して忘れてはならない。最近の例では、森発言に

代表される「女性蔑視」発言。絶対忘れたり許したりしてはならない。