2022年2月12日土曜日

NO.416 茨木のり子

















今日、2022年2月12日(土)の毎日新聞朝刊、
書評欄の下に写真↑のような大きな広告が載った。
茨木のり子については、このブログでも、
前に取り上げたことがあったと思うが、
彼女の詩集「倚りかからず」が、
詩集としては異例の、累計27万部突破のベストセラーになっているという。
私も持っている。
私が買ったのは、1999年10月30日発行の第二刷(1800円+税)
                 

『倚りかからず』
 もはや
 できあいの思想には倚りかかりたくない
 もはや
 できあいの宗教には倚りかかりたくない
 もはや
 できあいの学問には倚りかかりたくない
 もはや
 いかなる権威にも倚りかかりたくはない
 ながく生きて
 心底学んだのはそれぐらい
 自分の耳目
 自分の二本足のみで立っていて
 なに不都合のことやある
 倚りかかるとすれば
 それは
 椅子の背もたれだけ

目次

木は旅が好き 
あの人の棲む国
鄙ぶりの唄
疎開児童も
お休みどころ
店の名
時代おくれ
倚りかからず
笑う能力
ピカソのぎょろ目
苦しみの日々 哀しみの日々
マザー・テレサの瞳
水の星
ある一行

あとがき