2021年10月12日火曜日

NO.294 日本人ってな〜んだ!?

 !? 「日本人がノーべル物理学賞受賞!!!」ってメディアが大騒ぎをし、出身地も大騒ぎ。でも、ちょっと待ってよと、「一寸先は闇」の意地悪ばーさんは思います。

 日本人、日本人って大騒ぎしているけれど、日本人って何なのかな。日本人の定義って何なのかしらと思って、辞書を引いてみました。(暇人の暇つぶし!)

 広辞苑第7版(2020年2月25日第7刷)によると、

日本人とは日本国に国籍を有する人、日本国民。」とあります。(下の写真参照)

では、日本国民とはなんぞやというと、同じ広辞苑に

「① 国中の民。くにたみ。②国家の統治権の下にある人民。国家を構成する人間。国籍を保有する者。国権に服する地位では、国民、国政にあずかる地位では公民または市民とよばれる。(以下略)」

 へ〜そうなんだ!日本国に生まれて、あと二ヶ月足らずで82年も日本国に暮らしていながら、「日本人」や「日本国民」の正式な定義なんて知らなかったというか、深く考えても見なかった。「日本人」「国民」を辞書で引いたこともなかったと思う。

 「日本人がノーベル賞受賞」の第一号は湯川秀樹ですよね。私が田舎の小学4年生の時。担任の先生が。教室に飛び込んできて「湯川秀樹博士がノーベル賞を受賞しました」と大声で叫んだのを覚えています。前後のことは忘れましたが、職員室か何かでラジオ放送を聞いていたのかしらね。その先生は4年生の時1年だけの担任の先生でしたが、「昭和1年生まれなので昭一という名前だ」ということと、湯川秀樹のノーベル賞受賞のことだけは、今でもおぼえています。(1949年のこと!)

 話が逸れましたが、今回物理学賞を受賞された眞鍋淑郎さんは、辞書の定義からいうと日本人ではないのですよね。

日本国籍を持たないのですからね。それに、ご本人の言葉を借りるなら、

彼は、日本に帰りたくないので、日本国籍を捨てて、

アメリカ国籍を得たとのこと。

そんな彼がノーベル賞を受賞した途端、「日本人!日本人!」と

日本国が大騒ぎするのはいかがなものかしら。

眞鍋淑郎さんは、

テレビや新聞で知る限り素晴らしい方だと思う。

でも、「日本!日本人!」と騒ぎ立てる人たちの中には、眞鍋さんが最も嫌いな

「日本人」(例えば、学術会議から特定の人を締め出すような政治家)

がいるんじゃないかな。

眞鍋さんが日本国籍を捨ててアメリカ国籍を得てアメリカ人になった、

そのために研究に没頭できる十分な資金や環境を得て、

それが今回のノーベル賞受賞に繋がったことを、

「日本人」は、深く考えるべきだと思いますね。

岸田首相が「日本人として誇りに思う」なんてツイートしたらしいけれど、

よく恥ずかしくないね。