2022年7月30日土曜日

NO.622〜2022年7月30日(土)〜なんとまあ、本日4回目のお顔だし(もう、見飽きたよね!)

🌻 見飽きたって言われても、今日中に書かねばと4回目のお顔出し。東京新聞論説委員竹内洋一さんの「視点」私はこう見るは、必読です。


 これは見逃せません!なんと海上自衛隊呉地方総監部(広島県呉市)の伊藤弘総監が参院選期間中の記者会見で、自民党が公約した防衛費倍増について「もろ手を上げて無条件に喜べるかというと、全くそういう気持ちにはなれない」と語った。というのです。以下記事の書き写し。

 順を追って発言を紹介する。伊藤氏は「社会保障費にお金が必要であるという傾向に全く歯止めがかかっていない。どこの省庁も予算を欲しがっている中で、われわれが新たに特別扱いを受けられるほどに日本の経済状態は良くなっているのか」と続けた。

 自衛官は政治的行為を法律で制限されている。伊藤氏は「個人的な感想」と前置きしたが、総監としての記者会見での政治的な発言は批判の対象になり得る。国会で決められた予算がテーマであり、主権者の代表が自衛隊を統制する「文民統制」の観点からも問題無しとはしない。

 だが、こうした点は承知の上だろう。海自で最高位の階級「海将」であり、トップの海上幕僚長候補にも名前の挙がる人物だ。政治判断に絡む質問には「コメントを控える」と答えれば無難だったのに、あえて自民党に異を唱えたからには相当の覚悟があったに違いない。

 伊藤氏はさらに「大事なのは、何をわれわれ自身が必要としているかということをしっかりと積み上げる。整理して国民に提示していくことだろう」と述べた。この部分は自衛の最高指揮官である岸田文雄首相の姿勢に沿った内容だ。伊藤氏は発言の後半で具体論に踏み込む。

 「極論だが、ミサイルや大砲の弾をたくさん仮に買ったとしても、それを撃つプラットフォームである船の手入れを怠ったら海の上に出ていけない。目を引かれる装備とか技術とかいろいろあるが、もっと地に足の着いたメンテナンスとかロジスティックスにも注目してほしい」

 政府・自民党内で防衛費増額の具体策に挙がる弾薬備蓄の拡充や敵基地を攻撃できる長射程ミサイル導入を念頭に置いた発言だ。新たな装備の導入を急ぐ以前に、自衛隊の能力を発揮出来るようにする装備の維持管理や兵站の重要性を忘れていないかー。筆者は真意をこう理解した。

 海自は世界の海軍で五指に入る能力を有すると国際的に評価される。ただ、自衛隊員のなり手不足は深刻だ。伊藤氏は総監部のホームページで人口減少に警鐘を鳴らし「伝統の継承」を課題に挙げる。今回の発言で社会保障費に言及したのも、社会全体の持続可能性を確保しなければ防衛力の維持・向上も望めないという危機感の表れだろう。

 安全保障環境の激変と同時に「内なる有事」が進む中、財源の裏付けもない防衛費倍増論は現実的なのか。海洋国家を防衛する最前線からの異例の問題提起である。批判的な意見と煙たがるか、忠言として耳を傾けるかは、政治家の度量次第だ。

🌻 このニュースは、知らなかったというか、今まで記事になったかどうか、気がつかなかった。今日のこの記事は大変ありがたかった。「覚悟の諫言を傾聴する」というタイトルも素晴らしいと思う。実際の自衛隊の様子を知ろうともせず理解もしていない政治屋が、偉そうなことを言うのがどんなに馬鹿げているか、よく分かる。若者の数が減って自衛隊員が足りなくなったら、産めよ増やせよ国のためなどの標語が墓の中から出てくるのか。徴兵制なども口にしそうな政治屋の皆さんは、このタイトル通り「覚悟の諫言」をこうべを垂れて傾聴すべきだ。

🌻 長文書き写しなもので、誤字脱字などあるやもしれません。東京新聞お読みの方校正よろしくお願いしますね 🌻