2021年5月27日木曜日

120.人新世の資本論、斎藤幸平さんへのインタビュー(後編)

「人新世の『資本論』」斎藤幸平さんに聞く ー後編ー

5月21日の「一寸先は闇」に投稿した斎藤幸平さんへのインタビューの後編が25日の毎日新聞朝刊13版4面に載った。

全文は新聞でお読みください。最後の段落を書き写します。(*で、新聞は行替えをしている。文字色は、ブログ筆者による)

見出しは個人情報 市民の共有に

巨大IT囲い込み管理

資本主義の搾取メスを

巨大IT企業は、便利なサービスを提供する代わりに利用者の個人情報を吸い上げ、自らのビジネスに活用している。情報と富の偏在に警鐘を鳴らす大阪市立大の斎藤幸平准教授(34)に、「データ資本主義」とも言うべき現在の経済への対処法を、前編に続いて聞いた。聞き手 村尾哲

デジタル化をすれば環境負荷が減るという幻想がありますが、実際にはサーバーの冷却のために膨大な電力が消費されているし、電気自動車にしても、クルマに依存している限りは渋滞や事故や騒音や廃棄物といった二酸化炭素以外のさまざまな問題も生じます。パソコンや電気自動車などの製造のために、リチウムやコバルトといった大量のレアメタルが消費され、20世紀の帝国主義のように途上国での資源収奪競争が行われています。これでは何のためのカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出実質ゼロ)かわかりません。*人間の活動が地球上を覆い尽くす「人新生」と呼ばれる環境危機の時代には、今までどおりのライフスタイルを続けながら環境負荷だけ減らしていくというのでは間に合わない。SDGs(持続可能な開発目標)だけでなんとかなるというのは、まやかしなんじゃないか。豊かさとは何かを考え直さないといけません。持続可能な経済に移行して、地球が抱える危機を止めるためには、経済成長を前提とした資本主義そのものにメスを入れざるを得ないのではないでしょうか。

🌻わたくしプロテアナオコは、斎藤先生のご意見に共感します。現在の経済界に君臨している人たちや彼らから資金提供をうけている政治家の皆さんははどうなのでしょうか。それにしても斎藤先生34才とは!

🌷話かわって、きのうの東京新聞夕刊は、朝刊の木村太郎コラムと反対に、素敵な話が載っています。木村コラムなんか早いとこ終わりにして、このような素晴らしい話をどんどん発掘してほしいものです。

<中村哲さん奮闘の日常>アフガンで活動元同僚が写真集を出版。手掛けたのは、 2001年4月から5年にわたり現地で働き、現在は京都芸術大准教授の中山博喜さん(45)「水を招く」(赤々社)

🌷2970円で6月中旬に出版する予定🌷

詳細は東京新聞26日夕刊6面をごらんくださいね。