2021年5月3日月曜日

91.5月3日のまとめ(その2)

 🌷 5月3日、憲法記念日。先ほど「5月3日のまとめ」をアップしたあと、東京新聞の社説を読んで、思い出したことがある。今日の社説は、<人類の英知の結晶ゆえ〜憲法記念日に考える>というタイトルで、憲法がどのような経緯を経て完成したのかを述べ、結語は、 <つまり米国からの外力、国内の内力を合わせ、人類の英知を詰め込んだ憲法となったのです。施行後に「押しつけ」を疑った極東委員会が再検討を促したものの、49年に断念しました。国民の圧倒的な支持があったためです。今なお押しつけ論を述べる勢力がありますが、歴史を深く顧みてほしいものです。>というものだ。

🌷 そこで思い出したのは、2007年5月3日の東京新聞<試される憲法 施行60年>という記事に、櫻井よしこ「日本人の価値観 取り戻せ」という改憲論が載り、それに反論した私の投稿が同年5月23日の東京新聞「読者交論」掲載されたこと。櫻井よしこの論は、ようするに「押しつけ論」で、現在彼女がどう考えているか知らないが、ひどいものだ。彼女は言う。「国家というのは日本人の価値観の塊だと思います。日本人の価値観が国の形となって現れたものがいくつかあります。17条の憲法、5か条の御誓文、明治憲法、そこに現されてきた価値観が国家なのです。」云々と。

🌷 それにたいしてナオコさんは言いました。<まず、「憲法は、草案がGHQ(連合国軍総司令部)によって、1週間足らずで作られ、そのまま日本国憲法になりました」という、相も変わらぬ「押しつけ論」を掲げての憲法攻撃には、笑ってしまいます。櫻井さんは4月29日の「NHKスペシャル」をご覧になったでしょうか。NHKでさえ、あなたのいわれる「憲法押しつけ論」は破たんしたことを証明しています。>と言って、近代国民国家の憲法は「権利章典」なのだと言って、<「日本人の価値観」を取り戻せというが、具体的に何を言っているのかわからない。放談の域を出ないまことにいい加減な発言だ。>と意気盛んです。ナオコさん67才!若かった(笑)

🌷 今、東京新聞の読者欄には「読者交論」はなくなりましたが、今日の社説の結語「今なお押しつけ論を述べる勢力がありますが、歴史を深く顧みてほしいものです。」は14年前の櫻井よしこ論への回答とも読めますね。櫻井さんはこの社説をお読みかしら。