2021年9月29日水曜日

NO.285 老いたる犬の遠吠え 桜井善作(87歳)

 このブログのNO.131に「主権者を生きる」という本を紹介しました。その著者の桜井善作さんの最新の文章です

 私は、10年来介護中の同い年の妻とガンに苦しむ息子の奇跡的生還をひたすら念じながら寄り添う日々に明け暮れて参りました。しかし、私自身も五体不具合、限界も近いようです。これで最後と思いつつようやく拙い一文を書き終えました。もし、お目通し願えればこの上ない喜びです。との言葉を添えて、「老いたる犬の遠吠え」というタイトルの文章を送ってくださいました。桜井さんのご了解を得て、ブログ「一寸先は闇」に転載します。

 <老いたる犬の遠吠え>

 安倍晋三 この男だけは金輪際許すことが出来ない。たとえ、天地が裂け、我が身が骨になろうとも、此奴だけは、この人でなしだけは、必ず首根っこを押さえつけて断罪しなければ、極悪犯罪政治の共犯となりかねず、この私が成仏できやしまい。

 国の厳然たる過ちと正対する見識も勇気もない、歴史修正主義者、不都合な真実を拒否、捏造の神話にすがり、大日本帝國への止み難いノスタルジーに身を焦がす時代遅れのゾンビ。それゆえの、平和、人権擁護、主権在民主義の憲法への憎悪、改憲妄動。トランプの威を借りた夜郎自大、お山の大将ーこんな程度の安部に歴代首相最長の在任記録を刻ませてしまったことは、同じ時代に居あわせた「主権者」の一人としてぬぐいきれない恥辱となって疼いている。

 安倍晋三が違憲・無法・不法の犯罪政治を強行できたのは、偏に、”アベ一強”がよりどころであり、これを民意として誇張、悪のりしたからに他ならない。しかし、安部一強なぞ虚構に過ぎなかった事実は、野党もマスコミも勿論、自民党自身も認識はしていたに違いないのだ。

 国政選挙における自民党の得票は、全有権者の総数からすれば、その比率は高々20〜30%で、小選挙区制と投票率の低さによって過大議席を利得してきたのである。ならば、権力行使は極めて抑制自重を弁えるべきを、安倍晋三は逆に、「得たりやおう」とばかりに、盗人猛々しく、違憲無法政治、国政私物化に上気、そして正にモラルハザード社会の元凶・親玉となってしまったのである。身内と仲間以外は、自国民を戦時下同様に、顔のない群衆、意志を持たない塊、号令、命令に整然と従う全体と成したいのである。

 この男は、2007年第一次政権も2020年8月の政権投げ出しも俄かな”お腹ぽんぽんが痛”くなっての入院、そしてというパターンだった。不都合な事実・責任を追及され、逃げ場を失うと突然煙の如く消えるのだからマジシャンそこ退けの手並みということだろう。本来なら首相だけでなく議員も辞めるが当然、同時に政界引退こそが真っ当であり、筋というものである。

(次号に続く)