2021年4月30日金曜日

84.4月30日 二輪目のバラが咲いた


 * 4月30日という日は,忘れられない。2004年4月29日夫は日記を書いている。そして翌日、国立国際医療センターに何度目かの入院をした。それから6月29日にこの世を去るまで、一時退院をしたり、すぐまた容態急変で入院という事を繰り返し、最終的に東京衛生病院ホスピスに入院したのが6月20日。ほとんど意識はなく、寝台車で運ばれたのだった。それから意識は戻らないまま29日に永眠。

 何年か経って夫の日記帳を読み返し、最後の日記を書いたのが2004年4月30日だったと確かめた。天気の良い日で、庭に椅子を持ち出して、日向ぼっこをしながら私が庭仕事をしているのを眺めたと書いてある。夫の生前の最後の直筆日記。あれから17年も経ったのに、直筆日記を読むと夫の声までも聞こえるような気がしてこみ上げるものがある。その日記帳は5年連用日記帳で、2001年から2005年まで書けるものだったので、6月29日、夫が旅立ったあと、私が書き継いだ。6月29日午後2時42分、主治医と担当看護師が見守り、私と娘が、ベッドの両側で夫の手を握って話しかけている中で息を引き取った。入院時からほとんど意識はなかったけれど、主治医から最後まで聴覚はあるから話しかけてと言われて、私と娘がそれぞれ話しかけていた。今、コロナ禍のなかで、家族も看取れない、骨壷に収まって初めて家族と対面するというような状況を聞くと、本当に酷い事だと思う。なんとかコロナを抑え込む事ができないものか。

* 28日に載せたバラの写真。あのとき小さな蕾があるのを見つけて、最初の花を夫の仏壇に飾ったと書いたけれど、今日見たらもう開いていた。本当に嬉しい。クレマチスはそろそろ花びらが散り始めているが、まだ蕾も幾つかある。クレマチスの最初の開花が18日だったから、ずいぶん楽しませてもらった。

* 明日から5月、5月といえば「メーデー」。現職のときは、毎年欠かさずメーデーに参加していたけれど、たとえコロナがなくたって、最近の教員はメーデーどころじゃないのかも。