2021年7月7日水曜日

174. あんたにゃ、言われたくねえよ!

😡😡😡https://www.tokyo-np.co.jp/article/115022 😡😡😡 

まあ、「一寸先は闇」の作者としては、今日のタイトルのような下品な言葉使いは不本意ですが、こういう言い方が一番ふさわしいと思える、日本国の財務大臣の発言ではあります!まあ、どこまで世界に恥を晒せばよろしいのか。つまりですね、未曾有や踏襲を読めないご自分を棚に上げて、東京新聞の記者の質問に対して「東京新聞。ああそう。その程度の能力か。」とおっしゃった、麻生財務大臣。私めがその場におりましたならば、即座に「あんたにゃ、言われたくねえよ」と口汚く言ったでしょう、ハイ。

 これでは何のことかお分かりにならない方も多いことでしょう。実は、東京新聞7月7日朝刊に掲載の「取材ファイルVol40」の記事の話(1面と7面)です。

 詳しくは、新聞をお読みいただきたいのですが、質問したのは原田晋也記者。麻生財務相や安倍前首相は、とにかく記者の質問に対して不誠実な答えしかしていない。自らの命を絶たざるをえなかったところまで追い詰められた赤木さんや、夫の無念を晴らすべく勇気を振り絞って立ち上がった夫人、赤木ファイルと言われる一連の証拠資料に対する、当事者すなわち首相以下、関わった政治家や官僚たちの他人事のような言動の中でも、安倍前首相と麻生現財務大臣の無責任な態度は群を抜いている。

 そんな現状の中での記者会見における東京新聞の記者の質問に対する麻生大臣の発言が、「東京新聞。ああそう。その程度の能力か。」だったという。「ポツダム宣言を詳しく読んでいない」と臆面もなく言い放つ人物を長期間首相の座に置いていた日本国、「未曾有や踏襲』の読み方も知らない人物が首相や財務大臣の座にいすわれる日本国、そしてその財務大臣が、記者会見で質問した新聞記者に向かって「その程度の能力か」と言い放つ。

 東京新聞がその経緯を大きく取り上げて麻生の「不誠実な対応」を批判するのはもっともなことで、我々国民は、なんとまあ恥知らずな人間を国のトップに据えておくことよと怒り悲しむわけだが、しかしそこで私はもう一つ原田記者をはじめ、居合わせた多くの新聞記者の方々に言いたい。「その程度の能力か」発言のあと、なぜ一斉に、抗議しなかったのか。そんな侮辱を受けてなぜ、一斉に席を立たなかったのかということです。そして話は、タイトルの言葉「あんたにゃ言われたくねえよ!」に戻るのです。

 安倍や麻生の国会での不誠実な態度は面白おかしく伝えられますが(ご飯論法だのみぞゆうだのでんでんだの、さらには国会議員も首相も辞めますだの)、これほど人間性を疑われる態度、知性や教養のなさをさらけ出して恥じることのない人物を国のリーダーに据えておくことは我々国民全員の恥です。新聞記者の方が、大臣にバカにされるのを見逃すわけにはいきませんが記者の皆さんが、その場で反撃をなさらないことも見逃せません。

  アメリカ映画「大統領の陰謀」での命懸けで正義を貫いた記者たちを持ち出すまでもなく、権力の監視役のジャーナリズムとしての責任と自負をお持ちの新聞記者の皆さんには、国民の代表として、血税で禄を食む国会議員や閣僚に対して、毅然と立ち向かっていただきたい。漢字もろくに読めない大臣に「その程度の能力か」と蔑まれたら、その場で反撃してほしい。

 中でも東京新聞の記者のみなさんには、かの「抵抗の新聞人桐生悠々」(井出孫六著の書名)を思い出してほしい!