2021年7月16日金曜日

NO.188 杉並区立高井戸東小でのこと

 * 早朝、友人から「とっても不愉快」というメール。今朝の東京新聞山手版、杉並区の高井戸東小の、みっともない記事に物凄く腹が立ちました。昔日の栄光にしがみつくのは勝手だけれど、それをもって聖火ト-チを引き込み、子どもらにひけらかし、おじさんのすごさを見せつけ オリンピックの片鱗に子どもらや親や先生やに、「感動」をもたらし、悦に入る。ヘドが出ます。

なんのことかと思ったら、今日(7月16日)の「東京新聞朝刊18面(山手版)」の記事についてだった。慌てて新聞を広げたら、以下の記事が載っていた。

TOKYO 2020・21という記事だった。記事の見出しは、

元オリンピアン・荻原さん 聖火トーチ掲げ構内や教室回る 杉並の高井戸東小 記事は、短いので、全文書き写す。

 杉並区立高井戸東小学校のPTA会長で、スキーノルディック複合の元五輪選手の荻原次晴さん(51)が15日、東京五輪の聖火リレーで使ったトーチを掲げ、校内を回った。子どもたちは五輪に親しんだようで、笑顔を見せた。

 荻原さんは1998年の長野五輪に出場し、現在はスポーツキャスターをしている。3月末に故郷の群馬県で聖火リレーのランナーを務めた。

 この日はトーチを手に各教室へ。子どもたちは拍手で迎え、手を振ったり、声援を送ったり。6年の神戸開渡さん(11)は「本物のトーチを間近で見られて感動しました」、村上礼奈さん(11)は「無観客でも五輪が開催されることに、東京の人として誇りに思えました」と喜んだ。

 荻原さんは取材に「子どもたちが五輪を実感できずにいるのは、もったいない。少しでも心を動かすきっかけになれば」と話した。(中村真暁)

* 記事には、子どもたちが教室で手を振っているカラー写真付き。私は、友人の怒りに共感するが(ヘドが出るほどじゃないかな)、むしろ現場教師達に疑問を感じますね。私が現職だったら初めからこんなセレモニーはさせない。この記事でもっと気になったのは、6年生の多分男女ひとりずつらしい子どもの感想です。「感動し誇りに思う」という表現。ほんとうにそう言ったのかしら。オリンピックの聖火に使われたトーチを見て「感動」「無観客でも五輪が開催されることに東京の人として誇りに思える」って。手垢のついた表現。さらに、子どもの名前を出したことにも疑問あり。本人が承知したのか保護者が承知したのか知らないが、国民の世論を二分する今回のオリンピックに関して、子どもの氏名を公表して「感動」や「誇り」を言わせることはどうなのかな。子どもの中には「今度のオリンピックはやめた方がいいと思う」という子もいるかもしれない。取材した記者はどう思うのかな。